ポプラ並木が延々と続く舗装されていない田舎道を、
車は砂煙をたてて猛スピードでお寺に向かって走った。お寺の参道に入る前に、
こんもりとした藁葺き屋根の民家が、寄り添いながら呼吸しているように私の目に映った。
車から降りると、土と藁の懐かしい匂いがした。(中略)
空・木・藁屋根・土壁、そして石積みが美しく構成され、自然に一体化して佇んでいた。
”生きた美しさ”が押し寄せてくる。
藤本巧写真・編『韓くに、風と人の記録』取材ノート「美しい村里」より抜粋