白羊寺
境内から望む白岩山は、
白い岩の峰が緑の樹木に彩られている。
その形状を称して、この村の人々は、
「白岩山から白羊が下りてきたようだ」
と言う。
それが、
この寺の名の由来ともなっている。
境内の隅には屋根の低いこぢんまりとした
修行僧たちの小部屋が連なり、
その隣には荒々しい栗の木が組み合わされた
天井の高い食堂があった。
小僧
釜に水を入れ、薪をくべる少年。
彼と同じような小僧たちが、
いたるところで黙々と作業をしていた。
カメラを向けても動じることもなく、
張り詰めた緊張感が彼らの周りには
漂っていた。
白岩山
いつのまにか時が流れ、
もう少しこの寺に留まりたい気持ちに、
旅人はなっていた。